怜士の本棚

不定期に読んだ本の記録や、感想を載せていきます。ファンタジーやミステリー系が多いです。たまに、日記のようなものを書きます。

『呪い唄 長い腕Ⅱ』川崎草志 読了

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また明日お会いしましょう、とか言いながら一日遅れての投稿です。

悲しいニュースが連続する中での昨日のニュースでしたので、心を落ち着けようとちょっと筆を休めてしまいました。

今日からまた毎日投稿です、よろしくお願いします。

 

前作の最後に従兄弟兄妹が火事で亡くなった汐路は、この先にも敬次郎の罠があり、そしてまだそれは続いている、と考えそれについての調査を始めます。

また今作では、現代の汐路の物語と並行して、敬次郎の幼少期・幕末の物語も紡がれていきます。

幕末編の主人公は勝麟太郎(後の勝海舟)、一家心中から一人生き残った鶴太(敬次郎)が引き取られてきた先の町に住んでいました。

麟太郎は、敬次郎が引っ越してきて以来、『かごめ唄』の歌詞を変えたものをよく耳にするようになりました。

そして現在、汐路も同じ『かごめ唄』を耳にします。

この『かごめ唄』に込められた真意とは、そして敬次郎の罠とは……。

 

作中に登場する『かごめ唄』は、皆さんご存知の『かごめ かごめ かごのなかのとりは〜』と続いていくあの曲です。

この『かごめ唄』って結構色んな都市伝説的なのありますよね、このお話も『かごめ唄』に纏わるとある都市伝説を主題として展開されていきます。

埋蔵金の在り処だとか、呪いの歌だとか、色々言われていますが、僕がこの曲を知ったのは友達と遊んででは無く、『うしろの正面だあれ』という戦時中を描いた児童文学からです。

確か同時期に国語の教科書で『ちいちゃんのかげおくり』をやったので、その影響もありました。

小学生の頃だったので、この二つの物語はなんとも言えない不気味さを感じていました。悲しい、とかって言うよりも、怖い、って感情の方が大きかったですね。

 

『かごめ唄』から結構ズレてしまいました。

敬次郎は、汐路の出身地である早瀬の出身なのですが、とある事情から有力な家から一家全員迫害を受けてしまいます。俗に言う村八分ってやつです。

それ故に、晩年敬次郎は迫害してきた家々に末代まで呪うような罠を残していきました。

今回もその罠の一つが出てくるのですが、これがまぁ、怖いこと怖いこと。

汐路が気づいた時にはもう、その家は罠にハマった後でした。

そして今回もまた石丸さんが登場します、前回ほどではないですが、それでも行動がちょっと怖い……やっぱりこの人道徳受けたことないんじゃ……。

 

このシリーズの魅力は、田舎という閉鎖空間の実態をありありと描いているところです。

そして残すところ一冊となりましたが、実はまだ『弔い花 長い腕Ⅲ』を手に入れられていません。

中古でも新品でも置いていなかったので取り寄せてもらおうかな、と思っていたのですが、引越しがあるので地元の本屋さんで注文すると、取りに行けないな、と思って引越し先で注文するつもりです。

怖いなぁ、と思いつつも楽しみにしています。

 

最後にちょっと余談。

このブログは一日に一冊の感想を載せていますが、実際には一日に二冊三冊と読むので中々追いつけていないです。

一日やることがないと、ついつい読んでしまうんですよね。

そして、僕は大学生なのですが、コロナウイルスの影響で春休みが一週間延長です、喜んでいいのかなんというか。

おかげで僕だけ先に引越し先に行く予定が、荷物と一緒に引越しすることになりました。

近所の中古本屋さんで買いまくって増える前に引っ越したかったのにな……。

実際今、本だけで凄いことになってます。引越し先床抜けないといいんですけど……。

 

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。

また明日お会いしましょう。