『心霊探偵八雲 ANOTHER FILES 祈りの柩』神永学 読了
昨日に引き続き、ANOTHER FILESです。
既刊が6冊なので、3冊づつ載せていこうかな……。
少しネタバレを含む感想を書きますのでお気をつけください。
この作品で『幽霊』として登場する女性がいるのですが、僕はその女性を美しい、と思いつつも、少しだけ恐ろしい、という感想を抱きました。
というのも、『幽霊』として現れた女性は、不幸な事故で亡くなってしまったのですが、自分の身に起こった全ての事を許し、ずっとずっと祈りの歌を歌い続けていました。
その姿が、言わばこの世全てのものを包み込む聖母マリアのようで、言葉に言い表せないくらいの美しさというものを感じました。
その一方で、身に起こった全ての事を許している事が、僕にとっては少しだけ恐ろしい、と感じました。
僕だったら、身の上に起こった不幸を嘆き、怨霊にでも成り果ててしまいそうなのですが、彼女はそれを許しました。それが理解し難くて、恐ろしい、と思ってしまいます。
そして前作に引き続き、ANOTHER FILESは不幸の連鎖というか、悲しい事故が、悲しい復讐を引き起こしてしまう話なので、凄く悲しい気持ちになってしまいます。
本編のように、お前が悪い!と言ってしまえば気持ちが楽にもなるのですが、そうはいかないのがこの外伝です、やるなぁ……。
この感想文は八雲シリーズですが、実はこれを書いている時点では浮雲シリーズと山猫シリーズにも手を出しています。
そうです、神永学先生の作品にどっぷりハマってしまいました。
二作読んだ時点で、あっこれ僕この人の書く物語が好きだ、ってことに気づいてしまったので、他の作品にも手を出してみようかなぁ……と思いつつ、また本を増やすの?と半分呆れてる自分もいます。
本はいくら読んでもいいでしょう、というのは言い訳です。
最後に少しだけ蛇足トーク。
コロナウイルスの影響が甚だしいことになっていますね。
実は僕の住んでいる県でもクラスターが出たっぽくて、ちょっと大丈夫かなぁ、と不安になっています。
でも不安になった所でどうしようもないので、不要不急の外出を避け、手洗いうがいを徹底することしか出来ませんけどね。
こういう時に読書が捗る、というものです。
本当はちょっと出かけてカフェで珈琲でも飲みながら読書したいのですが、そんな呑気なことは出来ませんからね。
いち早く収まってくれることを祈るばかりです。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
また明日お会いしましょう。