『コンビニたそがれ堂 小鳥の手紙』村山早紀 読了
今日は再び、大好きな村山早紀先生の作品から『コンビニたそがれ堂』シリーズです。
最新作が発売となりましたね!といっても、僕の住処は、関東圏から離れているのですが、お店に並ぶのは数日遅れてからです、買いに行けるのが凄く楽しみです。
『コンビニたそがれ堂』シリーズとは、というのは前回の『コンビニたそがれ堂 神無月のころ』で書いているので、省略します。
『コンビニたそがれ堂 神無月のころ』村山早紀 読了 - 怜士の本棚
今回の物語は、『コンビニたそがれ堂』がメインとなる二作と、番外編として『百貨の魔法』で登場した星野百貨店とコンビニたそがれ堂の2つの魔法が登場するお話が収録されています。
中でも僕が好きなのは、副題と同じ『小鳥の手紙』というお話です。
『小鳥の手紙』では、結婚を機に風早の街を去るという女性が主人公のお話です。
彼女は早くに母を亡くしましたが、魔法の力、というものを信じていて、その魔法の力で遠くに旅立ってしまった『母』と文通をしていました。
これはもう早々にネタバレをしてしまいますがら『母』として手紙を送ってきてくれていたのは、彼女が『魔法のポスト』だと思っていた小鳥の箱の持ち主である一人の女性でした。と、いう事をあの時の幼い子供に告げることは無く、持ち主だった女性とは別れを告げます。
たそがれ堂の店主である風早三郎からは、「言わなくてよかったのですか?」と聞かれるのですが、彼女は「そんなこと話したら、きっと夢から覚めてしまうわ」と答えました。
その女性の台詞がとっても好きなんです。
なんと言えば良いのか、上手く表現の仕方がわかりませんが、いつまでも夢を見続ける、ではありませんが、不思議な出来事を『魔法だ』といってしまうと、なんだかふふって笑いたくなってしまうような暖かな気持ちになりませんか。
もっと現実的に言えば、いい事があった時に「おっ、今日はツイてるな」と思うような気持ちに似ているのでしょうか。ポジティブに考えて生きていくことによって、目の前にある真っ暗な未来に、光が差して来るような気がします。
最近は暗いニュースが多いですので、ちょっとだけでも、魔法の力を信じて前向きにいきたいものです。
最初の方でも少し話しましたが、3月25日に、最新刊『コンビニたそがれ堂 花時計』が発売されます。
そして、僕の住んでいる地域では書籍は発売2日後ぐらいに入ってくるので明日(3月27日)頃でしょうか。
それで少し悩んでいることが、サイン本を買いに行くか否かです。
正直もう気持ち的には何日に入荷するのかを知っているので、買いに行く予定です。ただ、その書店までがそれなりに距離がある上に、月末に引越しを控えているのでかなりギリギリスケジュールです。
その書店さんで、僕が唯一持っているサイン本は、同じ村山早紀先生の『はるかな空の東』と『西郷どん』を買わせて頂きました。
実を言うと、『桜風堂ものがたり』で書店のお話を読むまで、サイン本、というものがある事を全く知りませんでした。
Twitterで村山早紀先生をフォローさせて頂いた後、先生の宣伝でその書店(確か当時は本店のみだったような気がします)でサイン本を扱っている、という事だったので取り寄せて貰いました。
なんでサイン本に拘るのだろう、って感じですが、好きな本で好きな作家さんのサインの入った本を持っていたら、気持ち的にお守り代わりにでもならないかなぁ、っていう、まあ言わば魔法の力を信じてる、みたいな感じですかね。
この感想文の最後にこんな事を言ってしまうのはあんまり、よろしくないような気もするのですが、最近連続で暖かい物語を読みすぎてしまったせいで、ちょっと心が幸せ飽和状態です。
そうなってしまうと、真逆の本を読みたくなってしまうので、最初に読んだ時に、ちょっと怖いな、って思った本を探して買ってきました。
今ちょうど読み終えたのですが、やっぱりなんだか後味悪いミステリーでした。いい意味でですよ。
あとは最近は近代文学を読んでいなかったので、久々に手を出してみようかなぁ、とは思うのですが、引越しで持って行ける本は限られているので、厳選しなければなりません。これが悩むんですよねぇ…。
今日も最後まで読んで頂きありがとうございます。
また明日お会いしましょう。